【番外編】日本と中国の結婚式の違い

中国で働いていると、中国人の同僚から結婚式に招待されることがあります。そんなとき、「日本とはマナーやルールが違うのでは?」「何を準備すればいいのかわからない」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
中国の結婚式は、地域によってスタイルが異なりますが、今回は筆者の実体験をもとに、中国の結婚式と日本の結婚式の違い(※なお、ここでの「日本の結婚式」は、人前式を想定しています。)についてご紹介いたします。記事の最後では、中国の農村で行われた結婚式の様子を写真でご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
Contents
【日本と中国の結婚式の違い】
違い1:ご祝儀
日本と同じく、中国でもご祝儀を新郎新婦に渡します。日本では同僚なら3万円が相場だと言われていますが、中国では特に決まっておらず、1000(約2万円)~2000元(約4万円)くらいが良いでしょう。日本との違いは、ご祝儀袋に入れるのではなく、赤い封筒に入れます。中国でお金を送るときは、ほとんどすべて赤い封筒へ入れます。
違い2:服装
日本の場合は男性はスーツ、女性はドレスを着用しますよね。中国ではその必要はありません。新郎新婦の両親は赤いシャツやドレスを身に着けることはありますが、参加者は普通の普段着でOKです。もちろんスーツやドレスを着ても構いませんが、赤色や黒色、白色は避けるのが良いでしょう。黒色と白色を避けるべく理由は日本と同じ理由ですが、赤色も主役の色になりますので、できるだけ避けた方が無難です。
違い3:靴
日本では男性は革靴、女性はヒール3センチ以上のパンプスが望ましい等ルールが存在しますが、こちらも中国では必要ありません。各自好きな靴を履いて参加します。
違い4:髪型
日本の場合は、男性も女性も美容院などでヘアセットをしますが、中国ではこちらも必要ありません。普段通りの髪型で行けばいいです。
違い5:司会者
日本では司会者は落ち着いたトーンで進行をしていきますが、中国ではまるでバラエティ番組かのように元気な進行をしてくださいます。中には冗談を混ぜたり、参加者に感想をインタビューしたり、とても楽しい司会進行を見ることができるでしょう。
違い6:ゲスト
日本では事前に招待され、参加希望を提出した人のみが参加できますが、中国ではそのあたりは非常に自由な場合が多いでしょう。当日に誘われてきた新郎新婦の親戚の友達の子供、みたいな「誰?」という感じの人も参加していたりします。
違い7:会場
日本ではホテルなどで行うことが基本(人前式の場合)ですが、中国ではホテルで行う場合や家で行う場合など、様々です。都会の方はホテルで開催される場合が多く、田舎に行けば行くほど家で行う場合が多いようです。筆者が参加したのは家で行う方式でした。最後の方に写真をお見せします。
【結婚に関する中国語まとめ】

いかがでしたか。以上を抜粋してご紹介しました。これら以外にも細かい違い等様々ありますので、それはまた別の機会にご紹介しようと思います。中国で中国人同僚の結婚式に参加しなければならなくなった方々にとって参考になれば幸いです。
下記に今回筆者が参列した中国の農村地区の結婚式の写真を公開しますので、お楽しみください。
【中国農村地区の結婚式写真】
中国の結婚式は1日だけではなく、2,3日に渡って行われる場合もあるようです。今回は、2日間(前夜祭・結婚式当日)の様子をお見せします。

家の前の道路に結婚式会場を知らせるアーチが建てられていました。「警察の許可は取ったか」と聞きましたが、「田舎はそんなもの必要ない」とのことでした。田舎は自由です。

結婚式会場です。家の前の広場にテントを建て、ここでしゃべったりご飯を食べたりします。これはイベント業者を呼んで設営してもらうそうです。

結婚式の舞台です。ここで音楽をかけたり、カラオケをしたりなど、前夜祭が行われます。結婚式当日は、ここで新郎新婦が愛を誓います。

前夜祭の午後になったら赤い布団を敷きます。子孫繁栄・幸せな家庭・夫婦円満の意味が込められているそうです。

チャルメラの演奏に合わせて敷いた布団を赤ちゃんのおくるみのような形にして、抱きかかえて踊ります。「抱被子(bao bei zi /バオベイズ)」と呼ばれる儀式で、「早く子宝に恵まれますように」という願いをこめて行われるそうです。

上記の儀式が行われている中で、家の裏庭では50人分の食事を作っている厨房チームがいました。衛生面については、見なかったことにしました。こちらの地域の方はかなり濃いめの味が好きなようです。

前夜祭のメイン、ディナーです。肉・野菜・海鮮と種類豊富です。筆者はエビをたくさんいただきました。

50人ほどの人がディナーを楽しんでいました。ここで全員で音頭を合わせて乾杯などはありませんでした。各々食べたいときに食べて、おなかがいっぱいになったら自分のタイミングで帰ってもいいです。お酒が飲みたい人は好きなだけ飲んでもいいです。

店員さんに見えますが、みなさん全員新郎の親戚です。30歳までの未婚の親戚(男性のみ)たちはウェイター役として駆り出されます。この方たちはゲストが食べ終わってから食事をします。

前夜祭の最後の締めは花火です。自宅の前で打ち上げ花火をします。音がすごすぎるので、心臓が弱い方は注意が必要です。

結婚式当日です。ゲストは受付でご祝儀を渡します。渡された受付ではすぐに金額を確認して、誰がいくら渡したかを記録します。ご祝儀を渡すと、引き出物がもらえます。

これは喜糖(xi tang/シータン)と呼ばれるお祝いの飴です。飴のついでに、たばこももらえます。

結婚式の様子です。新郎新婦が二人でバージンロードを歩いて登場し、舞台にあがりました。この舞台は手作りなので、かなり安定が悪く、足場も良くないため、新婦はヒールで歩くのは大変だったと言っていました。
ドレスは飾りが大きく、バブリーな印象でした。