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検索エンジンに向いている会社

検索エンジンに向いている会社

デジタルマーケティングのご支援をしている中で、最もご用命を頂くのが検索エンジン関連の施策のコンサルティングです。今回は、BtoB商材や情報を探す目的においての検索エンジンについて解説し、検索エンジン施策の実施が向いている会社について考察していきます。

問合せ獲得目的では検索エンジンが最も有効な手段

BtoBにおいては、デジタルマーケティング施策で期待することといえば、基本的には問い合わせ獲得でしょう。そして一番最初に検討すべきは検索エンジン施策と言えます。理由は非常にシンプルで、ユーザが検索をするという事は、何かしらの課題を抱え調査をしている、または、課題解決のための商品を探しているという状況のため、顧客の購買プロセスで調査段階からスタートできるからです。

デジタルの世界では検索形式以外での流入方法はすべてインプレッション形式と言ってもよいでしょう。インプレッション形式とは、静止画・動画含めて各メディアにバナーを載せて自社サイトに誘導するものです。あるサイトやアプリ内のバナーを見て「ちょっと気になる」と思わせてサイトに流入することを意図した方法ですので、BtoB商材の場合は、たまたまそのバナーが出て、「あ、そういえば○○の課題解決しないと!!」のような機会になることは非常に少ないでしょう(ですが決して0ではなく、商材によってはあり得ます)。

ただし、いずれにしろ、BtoB商材においては、興味をもったら即購入ということは基本的にはありません。その後、比較検討のために検索エンジンを使って調べるので、やはりまずは検索エンジンを第一に考えるのがよいでしょう。

検索エンジンは馴染みがあるからこそ期待値が大きくなってしまう

検索エンジンによる販促活動は、デジタルの世界では古くから存在し、普段の生活の中でもよく使っているため、何となくイメージしやすい手法です。しかし、そのイメージのしやすさは、あくまでもプライベートで使う時の検索エンジンのイメージであり、仕事として使う場合、つまりBtoB商材を探す場合においては、必ずしもそのイメージ通りとは限りません。そのため、施策を始める前に抱いた期待(イメージ)と、実際のものとは大きなギャップを感じるかもしれません。

勘違い① そもそも検索されない場合がある

日本は1.2億人いますので、個人が探すようなものは、どんなにニッチなキーワードのように見えても月に数万人は検索します。なので、1%でもclickしてくれたら、数百人はサイトを訪れてくれていることになります。一方でBtoB商材に関する検索ワードは、月に数百回、場合によっては、推定不可(少なすぎ)というのがザラにあり、サイトへの流入となると、さらに数%に絞られますので、お金をかけてこだわってサイトを作ったけど全く問い合わせがこないという問題が発生し、その原因は、サイトの良し悪し以前に、そもそもアクセスされていないから、ということは往々にして起こります。なので、”マーケティング施策における面談成功率を試算することの重要性”でもご紹介したように、比較的ネガティブに試算をし、月にどれくらい訪問され、どれくらい問い合わせが来るのか?ということを検討段階で目星をつけたうえで、サイトをどれくらいこだわって開発・改修するのか?SEO対策するのか?広告にするのか?を検討してください。逆に言えば、このような試算の話をしない業者は、「お役立ちのためのサービスを提供し、その対価としてお金を頂く」というスタンスではなく、「とにかくサイト作成費、コンサル・運用費、広告費(のマージン)が貰えればいい」という考えの会社なので注意が必要です。

勘違い② すぐ買いたいから問い合わせしていると思っている

これも非常によくある勘違いなのですが、”BtoBでの購買とBtoCの購買の特性の違いを知る”で紹介したように、個人では、直感的に判断し、興味≒購入(ゴール)という式が成り立つのですが、BtoB商材においては、あくまでも調査のためにまずは話を聞いてみたいという目的で問い合わせをしています。つまり問い合わせ≒参加資格を得た(スタート)なのです。我々は、提案時の段階で、問い合わせはスタートであるというお話をするので、最初は問題ないのですが、途中でマーケティング担当の方が変わったりすると、「すぐ買ってくれる顧客から問い合わせが来ないんじゃ、お金出してる意味がないじゃない」と言われた経験が何度かあります。理想はそうですが、現実は違い、あくまでも受注に導くのは営業活動であるという大前提で、施策に取り組む必要があると考えています。

勘違い③ SEO対策で必ず検索上位に上がると思っている

最近では、ほどんど見なくなりましたが、数年前はブログでもyoutubeなどでも「SEO対策これさえやればOK」みたいな情報が非常に多くあり、その当時の印象から、テクニカルな調整すればすぐに検索上位になってくれると思っている方がそれなりの確率でいらっしゃいます。もちろんSEO対策は、上位になれば最も広告費のかからない費用対効果の高い施策ですが、大前提としてコンテンツを定期的に考えて公開するという工数がかかり、そしてそれを検索エンジンが評価するまでの時間がかかり、さらにそれをやっても上位になる保証をされてるわけではないということを認識する必要があります。

大まかな検索エンジン対策の種類

本記事をご覧になるような方であればご存知だとは思いますので、詳細な説明は省略しますが、検索エンジン対策の種類は下記の通りです。

検索エンジン施策の種類

BtoBにおいては、まずは少額でも良いので検索広告を始め、サイトからの問い合わせ獲得の有効性がありそうであれば、継続的に検索広告の運用はしながらか、下記に示す条件が揃うようならばSEO対策も同時に始めるのがよいでしょう。BtoB商材におけるまとめや比較サイトは、そもそもそのようなサイトが存在するとは限らないですし、掲載無償のサイトは、自社サイトが採用されるかどうかは、サイト運営者次第なので対策しようがないです。有償であれば、掲載のためにそれなりの投資が必要になる(かつ基本は成功報酬ではない)ため、オプション的に考えるのが無難だと個人的には思います。

以上より、BtoB商材であれば、検索広告とSEO対策を始めることから検討されるのがよいでしょう。ただし残念ながら、全ての商材または会社が検索エンジン施策に向いているわけではないのです。最後に、検索広告とSEO対策にわけて、有効可能性の高い条件をご紹介します。

検索広告に向いている会社・商材

下記全てを満たせる必要があると考えられます。

一定量の検索量が見込める

該当キーワードの合計が月数万回以上は最低でも必要です。打率がどんなに高くても、打席に立てなければヒットは生まれません。ましては現実はサイト流入の成功率、その後の問い合わせ率は共に数%の世界です。

自社の商材の強みを具体的に言語化できる、またはスペック公開できる

顧客は必ず複数社を比較します。そこで他社との差別化ポイントが明確でなければ、必然的に有名な方、規模の大きい方を選びます。つまりアクセスしてもらっても問い合わせにつながらないのです。なお差別化ポイントに関しての掘り下げは、別の機会で解説できればと思っています。

ランディングページ制作費と広告運用コンサルティング費(最初の数か月)を捻出できる

そもそも検索広告は、サイト流入をお金で買うためにやっています。そしてマーケティングというのは、実際にやってみて初めてわかることの方が多いので、とにかくスピードが第一です。機会損失を生まないために早く失敗をして、改善、別の製品で試す、諦めるなりの意思決定を繰り返すことが最も重要だと考えています。言い換えればPDCAを早く何度も回すことが成功条件なのです。ですから、時間をかけてすべて社内リソースで準備をするよりも、「最初は1製品」「特定地域など」スモールスタートでよいので、外注費を必要経費だとおもって1か月以内で始めることをお勧めします。

SEO対策に向いている会社・商材

こちらは条件の言語化が非常に難しいのですが、まずは必須条件として下記が満たせる必要があります。

必須:コンテンツを自社で考えることができる

BtoBでは専門性の高い内容でないと読まれないため、原則自社で用意するの望ましいです。社内リソースが無いという理由で、コンテンツ制作を外注で希望される方がそれなりにいらっしゃいますが、まずそもそもSEOは、上述のようにやれば必ず上位に表示されるとは限らない性質のものなので、本当の専門家に記事を依頼した場合の出稿費に対しての効果が測定しにくいですし、一方で安いライターさんなどに依頼すると、プロが見たら非常に薄い内容の記事になり、会社の信頼を無くしてしまいます。

必須:サイトが汎用的なCMSで運用されていて、自社でページを作成できる

SEO対策はやりながら追加・改修をしていく必要があるため、外注先しか更新できないようなサイトならば、時間と費用をただただ浪費するだけになります。SEO対策が必要だと意思決定した場合、同時にサイトリプレイスも検討が必要になるかもしれません。

必須:定期的にページを公開・更新できる

検索エンジンは、サイトに更新があれば、更新内容を元に再評価をする仕組みです。そのため、分析ツールで状況を見ながらサイト内の改善をしたり、上位が狙えそうなワードに関連するコンテンツの拡充が必要になるため、ある程度の更新頻度を確保する必要があります。扱う商材が少ない場合、特に最初の半年は最低でも週に1回はページを追加するぐらいの意気込みで取り組む必要があります。

いずれか①:検索量が少ないまたは、競合が少ない

「商材 地域」など条件を絞った状態で競合が少ない場合も該当します。シンプルに1万人の参加者からベスト5に入るのと、100人の中からベスト5に入るのはどちらが簡単か?という話です。また、検索上位表示を狙う事もそうですが、サイト訪問後も競合が少ない場合は、良い意味で顧客の選択肢が無いので必然的に選ばれる可能性が上がります。

いずれか②:取り扱い製品が多い

仮に競合が多くても、情報量で圧倒できる場合があります。例えば、10種類のモーターを扱っている場合と1000種類のモーターを扱っている場合で、1製品1ページだとしたら、単純に「モーター」というワードは、一方は10回、もう一方は、1000回少なくとも出てくるので、検索エンジンはモーターに関しては後者を当然情報が豊富だと判断するでしょう。

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