取引先アプリの社名を変更と同時に案件管理の社名も更新する方法

今回のTIPSは、取引先マスタの社名を更新した時に、案件管理上の社名を自動更新する方法をご紹介いたします。

利用するプラグイン

• rex0220 ルックアップ先更新プラグイン ※1

※1 rex0220プラグインは中華圏（中国大陸、香港、台湾）では、弊社がQYPSというブランドでサブスクリプション形式で提供しております。

基本機能ではルックアップ元のフィールドを変更してもルックアップ先のフィールドは変更されない

kintoneは、ルックアップ元のフィールドを変更してもルックアップ先のフィールドは変更されない仕様になっています。「案件管理アプリに取引先アプリのルックアップ項目を設定する時の基本テクニック」では、その仕様によって、関連レコード表示にて、取引先アプリの社名など変更可能性のあるフィールドで一致条件を設定しておくと、それに紐づく案件が表示されなってしまうため、レコード番号を一致条件に設定しておくことで、問題を解決する方法をご紹介しました。

一方で、検索等で欲しい情報が取得できるようにするためには、取引先アプリの社名を変更したら、やはりそれをルックアップしている案件管理アプリ上の社名も変更するようにする必要があります。
今回は、その方法をご紹介します。

案件管理アプリでAPI Tokenを発行

ルックアップ先更新プラグイン自体は、取引先アプリにインストールしますが、案件管理アプリのレコードを更新するためにアプリの設定>API Token画面から、参照と編集をチェックしたAPI Tokenを発行します。API Tokenは、該当画面の”保存”ボタンだけでは有効にならないため、”保存”ボタンをクリック後、忘れずに”アプリの更新”ボタンをクリックしてください。

取引先アプリでAPI Tokenを発行

上記と同様の手順で、取引先アプリにもAPI Tokenを発行します。取引先アプリにおいては、参照のみチェックで十分です。

ルックアップ先更新プラグインの設定

ルックアップ先更新プラグインをインストールし、設定画面を開き下記を入力します。

• 案件管理にチェック
• API トークンに案件管理アプリAPI Tokenを貼り付け

プラグインの設定画面の上部のAPI トークンには、取引先アプリのAPI Tokenを入力します。

テストでAPI トークンの設定が間違ってないかを確認し、問題なければ”保存する”で設定を保存します。

これで、取引先名を変更すると同時に案件管理アプリの社名も変更することができるようになります。

ルックアップ先更新条件の設定が可能

プラグイン設定画面の更新条件で、然るべき条件を設定しておけば、例えば、案件管理アプリで進捗が”失注”以外のレコードのみ更新などが実現できますので利用シーンの幅が広がります。

注意事項

ルックアップ元のフィールドは”値の重複を禁止する”が必須

APIを使って実現するルックアップフィールドの更新は、ルックアップ元フィールドが”値の重複を禁止する”にチェックが入ってないとエラーになります。

ルックアップ先のアプリを更新する時に何らかのエラーが発生したらルックアップ先のフィールド値は変更されない

例えば、案件管理アプリで元々必須でないフィールドがあり、運用の途中で必須に変えます。この状態で、取引先アプリの社名を変更した場合、案件管理アプリは、必須フィールドエラーになり本プラグインで実行される案件管理アプリの更新処理はエラー終了してしまいますが、取引先アプリ自体は更新成功になってしまいます。

そのため、案件管理アプリの既存フィールドを必須に変えるのであれば、案件管理アプリの既存レコードに何らかの値を事前に入力する必要があります。

ルックアップのコピーフィールドも最新になる

ルックアップフィールドを更新すると、ルックアップ時のコピーフィールドも同時に再取得されますので、コピーフィールドをJavascriptカスタマイズは他のプラグインで編集可能にして、ルックアップ後に変更している場合は、注意してください。