連動式ドロップダウンで項目精度を維持する方法

kintoneでは、ドロップダウンフィールドは自由に定義できますが、「フィールドAが○○だったら、フィールドBの選択肢は、△△または××にだけを選ばせたい」などのように、ドロップダウンの選択肢を連動させたい場合に実現ができません。
今回は” 項目絞り込みプラグイン”を使って、連動式ドロップダウンを実現する方法をご紹介します。
Contents
利用するプラグイン
- rex0220 項目絞り込みプラグイン ※1
※1 rex0220プラグインは中華圏(中国大陸、香港、台湾)では、弊社がQYPSというブランドでサブスクリプション形式で提供しております。
連動式ドロップダウンの利用シーン例
例として、案件管理において、弊社における実装例をご紹介いたします。
弊社は、拠点が東京、上海、台北にあります。それにより、商談の対応通貨が下記となります。
- 東京:JPY
- 上海:CNY, HKD
- 台北:NTD,USD
つまり、拠点ドロップダウンで”東京”が選ばれたら、通貨は”JPY”のみが通貨選択肢になるというような実装を今回紹介するプラグインで実現しています。
本当は、これぐらいの組み合わせであれば、覚えれば良いことなのですが、新しく営業メンバーが加入した時に、各拠点の主通貨以外での取引を希望している商談が発生した場合、混乱し、先輩にその都度確認する(確認した先輩も知らないからまた別の人に聞く)ようになってしまうことがあるため、簡単に実装できるのであれば対応するに越したことはありません。
案件管理でドロップダウン項目を用意
商談拠点
タイプ:ドロップダウン
フィールド名:商談拠点
フィールドコード:商談拠点
項目と順番:東京、上海、台北
初期値:無し
必須:Yes

通貨
タイプ:ドロップダウン
フィールド名:通貨
フィールドコード:通貨
項目と順番:JPY,CNY,NTD,HKD,USD
初期値:無し
必須:Yes

拠点-通貨アプリ
項目の用意
拠点:文字列
拠点表示順:数値
通貨:文字列
通貨表示順:数値
データの用意
拠点 | 拠点表示順 | 通貨 | 通貨表示順 |
---|---|---|---|
東京 | 1 | JPY | 1 |
上海 | 2 | CNY | 1 |
上海 | 2 | HKD | 2 |
台北 | 3 | NTD | 1 |
台北 | 3 | USD | 2 |
一覧の用意
一覧名:一覧
項目:拠点、拠点表示順、通貨、通貨表示順
条件:すべてのレコード
ソート:拠点表示順 昇順、通貨表示順 昇順

案件管理アプリに項目絞り込みプラグインを設定
アプリ:拠点-通貨Master
一覧:一覧
一覧(ソート):チェック ※上述の表示順通りに選択肢が表示されます。
対象項目:それぞれの対となるフィールド

これで設定は完了です。
動作確認
下記のように、拠点によってそれに該当する通貨が表示されるようになっています。

補足
- 本記事では案件管理の2項目はドロップダウン項目として設定しましたが、文字列、数値項目でも動作しますので、選択肢が非常に多い場合は、文字列として定義してもよいでしょう。
- 連動する組み合わせごとにアプリを作ると膨大な数になってしまうため、連動名フィールドなどを用意し、その連動名フィールド値で絞った結果を一覧に用意し、様々なアプリに利用しても良いかもしれません。